歴史小説はお好きですか?
史実を基に書かれる歴史小説。
真実そのものではないこともありますが、作者の目を通して見る物語は、歴史の授業で学んだり、自分で考えるだけでは辿り着くことが難しい、深い視点や思考を示してくれます。
歴史を学ぶことが、今を深くより把握し、よりよい未来を作る手助けとなるように、
歴史小説は、自分自身や今の社会の理解、そして未来を考え創造する手助けとなってくれます。
とはいえ、名作が数多くある歴史小説。
と悩まれる方も多いと思います。
私のおススメの選び方は、
- 著者で選ぶ
- 時代・題材で選ぶ
- 長さで選ぶ
の3つです。
今回は私の好きな作家、司馬遼太郎さん、城山三郎さん、朝井まかてさんの作品から、様々な時代、様々な長さの、私の大好きな作品だけをご紹介します!
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『燃えよ剣』司馬遼太郎
新選組を題材にした作品。
近藤勇、土方歳三を中心に、新選組隊員の人物像と、命を賭しても信念を貫く生き様が、アツく描かれています。
クチコミ
江戸から明治へと変わり行く動乱の時代に己の力を信じ、
hop_step_hop(https://www.amazon.co.jp/%E7%87%83%E3%81%88%E3%82%88%E5%89%A3%E3%80%88%E4%B8%8A%E3%80%89-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8F%B8%E9%A6%AC-%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E/product-reviews/410115208X/ref=cm_cr_getr_d_paging_btm_next_3?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews&pageNumber=3)
それを兼定(歳三の刀)に託し、切り開き突き進んだ漢。
自分を生来の喧嘩師と考え、戦の中で生き、戦の中で死ぬのを本望とした。
そんな歳三の正義が描かれた爽快な物語です。
『世に棲む日日』司馬遼太郎
幕末を舞台に、前編では早く生まれ過ぎた革新的天才思想家 吉田松陰を、後編では松蔭の門下生で師の意志を継ぐ倒幕の志士 高杉晋作を主人公に据えて描かれています。
思想と行動、そして同士を持つこと。
そのどれもが大切であることを教えてくれます。
クチコミ
万死を覚悟し、憂国の志に全生涯を捧げんとする松陰の生き様には、平和な現代に生きる己の日々を顧みるに、ただ絶賛しかない。そのわずか29年で命を散らした若者の生涯を、けっして悲壮ではなく、英雄譚でもなく、熱き思いに満ちた疾走として熱く描いた著者の作家としての力量には、もはや感動しかなかった。
己のことばかりが優先される現代において、国家や組織の在り方にここまで情熱をささげることができた松陰の生き様には、時代の差異を差し引いたとしても、心から尊敬の念が絶えない。
DDD(https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E3%81%AB%E6%A3%B2%E3%82%80%E6%97%A5%E6%97%A5%EF%BC%88%E4%B8%80%EF%BC%89-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8F%B8%E9%A6%AC%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E-ebook/dp/B00OT8C2I2/ref=sr_1_3?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=1GVY42G0UWGFU&dchild=1&keywords=%E4%B8%96%E3%81%AB%E6%A3%B2%E3%82%80%E6%97%A5%E3%80%85+%E5%8F%B8%E9%A6%AC%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E&qid=1604094709&sprefix=%E4%B8%96%E3%81%AB%E6%A3%B2%E3%82%80%E6%97%A5%E3%80%85%2Caps%2C336&sr=8-3)
『項羽と劉邦』司馬遼太郎
秦の始皇帝が没してからの楚漢戦争期が舞台となっており、勇猛な武人項羽と、抜けているけれど人情に溢れ人望の厚い劉邦、という対極の二人を軸に描かれています。
戦乱の世を生きた二人の対照的な生き方は、今を生きる私達にも考えさせられるところがあります。
クチコミ
中国の秦が滅びて漢になる前の時代、二人の英雄が覇権を争った歴史小説です。読み始めると、面白くて止まりません。現在、リーダーの人、あるいはリーダーを目指す人は必読の書だと思います。
toubal330 (https://www.amazon.co.jp/%E9%A0%85%E7%BE%BD%E3%81%A8%E5%8A%89%E9%82%A6-%E4%B8%8A-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8F%B8%E9%A6%AC-%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E/dp/4101152314/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E9%A0%85%E7%BE%BD%E3%81%A8%E5%8A%89%E9%82%A6+%E5%8F%B8%E9%A6%AC%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E&qid=1604094969&sr=8-4)
『竜馬がゆく』司馬遼太郎
現在の竜馬像を確立した、と言われる作品。
土佐郷士の次男坊で浪人となった身ながら、薩長同盟、大政奉還、という日本の歴史を変える大偉業を成した、坂本竜馬。
その劇的な生涯と同時代の人々のひたむきな生き方が、時代を越えて胸に響きます。
クチコミ
端的に言えば、痛快で、読みやすい。
あくまでも小説であり、脚色があると思いますが、青春真っ只中にあり、剣の道を行く颯爽たる人物像が手に取るように分かり、これから始まる幕末維新のその時代を翔けていった姿が目に浮かんできます。
臨場感たっぷり伝わってくる物語
happybear0823 (https://www.amazon.co.jp/%E7%AB%9C%E9%A6%AC%E3%81%8C%E3%82%86%E3%81%8F%EF%BC%88%E4%B8%80%EF%BC%89-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8F%B8%E9%A6%AC-%E9%81%BC%E5%A4%AA%E9%83%8E-ebook/product-reviews/B00D3CBFC4/ref=cm_cr_arp_d_paging_btm_next_2?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews&pageNumber=2)
『硫黄島に死す』城山三郎
オリンピック馬術競技の金メダリストで戦車連隊隊長中佐の西竹一の目を通して、硫黄島の戦闘を鮮烈に描いています。
人間としての西竹一を描くことで、戦争の惨さ、不条理さを浮き立たせています。
クチコミ
悲惨さを押し付けるのでもなく、
悲しみを媚びるわけでもなく、淡々と、あくまで淡々と戦争の不条理が語られていました。
けつ子(https://www.amazon.co.jp/%E7%A1%AB%E9%BB%84%E5%B3%B6%E3%81%AB%E6%AD%BB%E3%81%99-%E5%9F%8E%E5%B1%B1%E4%B8%89%E9%83%8E-ebook/product-reviews/B00BIXNKS2/ref=cm_cr_arp_d_paging_btm_next_2?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews&pageNumber=2)
『落日燃ゆ』城山三郎
戦争を防止しようと尽力したにも関わらず、それを妨害し続けた軍人たちと共に、文官としてただ一人A級戦犯として処刑された元総理・広田弘毅が主人公のこの作品。
国のことを心から考え、弁明したり誤魔化したりせず、泰然と信念に従う。
そんな武士の様な精神を持った広田弘毅の清廉な姿が、心に響きます。
クチコミ
「泰然自若」という言葉が好きだ。
広田弘毅の生き方はまさにそれを地で行くもの。外交官として、戦争突入を回避するために、ありとあらゆる努力を積み重ねる。
軍が暴走を続ける中、火中の栗を拾って首相指名を受ける。
自ら計ることなく、国のためにやれることをやり続ける。
敗戦後、戦犯指名されても一切弁明することなく淡々と運命を受け入れる。自らの平和外交の足を引っ張り続けた軍人たちと、一緒にA級戦犯として死刑執行されたのは、悪い冗談としか思えない。
でも、美しい人生だと思う。
tnt(https://www.amazon.co.jp/%E8%90%BD%E6%97%A5%E7%87%83%E3%82%86-%E5%9F%8E%E5%B1%B1%E4%B8%89%E9%83%8E-ebook/dp/B00BIXNKSC/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E8%90%BD%E6%97%A5%E3%82%82%E3%82%86&qid=1604096273&sr=8-1)
先に命を絶った夫人宛てに手紙を書き続ける夫婦愛にも感動した。
『男子の本懐』城山三郎
昭和初期に金解禁を遂行した浜口雄幸と井上準之助。
過激派からの反対にあって、命の危機を感じながらも、志を貫いて息絶えるならばそれこそが「男子の本懐」と言い切る潔さと覚悟。
日本に、志と覚悟と、真の意味での愛国心を持った政治家がいたということに感動するとともに、自分にとっての本懐とは何なのか、考えさせられる作品です。
クチコミ
昭和初期、不景気に喘ぐ日本を変えようとして「ライオン宰相」浜口雄幸と、その盟友井上準之助を描いた作品です。
質実剛健、余計なことは口に出さず厳格な印象を与える浜口と、華やかな言動ゆえに敵を作ることも多い井上。生き方も、性格も対照的な二人が、一つの信念のために共に戦っていく姿が、当時の時勢、評論、新聞記事等を織り交ぜながら描かれており、実際に昭和初期の情勢に立ち会っているような感覚を覚えます。城山三郎氏の最高傑作と謳われることも多いこの作品ですが、なるほどと思わされるものがあります。
日本に、こういう人達がいたのだということを、強烈に感じさせてくれる作品だと思います。
リセッツァー(https://www.amazon.co.jp/%E7%94%B7%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%9C%AC%E6%87%90-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%9F%8E%E5%B1%B1-%E4%B8%89%E9%83%8E/product-reviews/4101133158/ref=cm_cr_getr_d_paging_btm_next_4?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews&pageNumber=4)
『阿蘭陀西鶴』朝井まかて
「好色一代男」や「世間胸算用」などで知られる、井原西鶴。
その異端ぶりは、自らを「オランダ 阿蘭陀風」と触れ回っていたことからも垣間見ることが出来ますが、実は最愛の妻を早くになくしており、盲目の娘を一人で育てていた、という史実があります。
この小説はその盲目の娘の目線から語られていて、西鶴の荒唐無稽で自己中心的で野心家で、でも憎めないその人となりをとても魅力的に説得力を持って描いています。
歴史小説でありながら、お互いを想いつつ素直になれない父娘の物語として読んでも感動する作品です。
クチコミ
話の展開に、波瀾万丈がある訳ではない、奇想天外がある訳でもない。西鶴と娘おあいの生活とその周辺の出来事が、ひたすらに淡々と語られていく。それなのに、何故か先を読みたくなり、ページをいそいそとめくる。そして、最後の1ページで、このページが最後なのだ、と思うと涙が溢れてきたのはなぜでしょうか。
読者に媚びることなく、凛とした作風でありながら、涙腺を刺激する。作者の力量に感服します。
Pino(https://www.amazon.co.jp/%E9%98%BF%E8%98%AD%E9%99%80%E8%A5%BF%E9%B6%B4-%E6%9C%9D%E4%BA%95-%E3%81%BE%E3%81%8B%E3%81%A6/product-reviews/4062191415/ref=cm_cr_arp_d_paging_btm_next_2?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews&pageNumber=2)
まとめ
おすすめの歴史小説を8作ご紹介しました!
ご紹介した作者の他の作品、或いは、ご紹介した作品と同時代を描いた他の作者の作品、も読んでみてください。
きっと世界観がもっと広がりますよ♪
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
- 『燃えよ剣』司馬遼太郎
- 『世に棲む日日』司馬遼太郎
- 『項羽と劉邦』司馬遼太郎
- 『竜馬がゆく』司馬遼太郎
- 『硫黄島に死す』城山三郎
- 『落日燃ゆ』城山三郎
- 『男子の本懐』城山三郎
- 『阿蘭陀西鶴』朝井まかて
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