ものすごいスピードで変わっていく世の中。
これから何が起こるのか、どうなっていくのか、考えることも多くあるのではないでしょうか?
そんな近未来を描いている小説の中から、くらげが衝撃を受けたディストピア小説の名著を3冊ご紹介します!
社会や未来のことを考える際の観点が広がりますし、自分がいかに生きていくか、何を大切に思うか、といった自分自身のことを考えるきっかけにもなると思います。
ユートピア(理想郷)の正反対の社会。
否定的で反ユートピアの要素を持つ社会という着想から描かれる、空想的な未来を指します。
一九八四年 / ジョージ・オーウェル George Orwell (1949年)
ハヤカワepi文庫
一九八四年[新訳版]
ジョージ・オーウェル (著)
高橋和久 (翻訳)
2016年のトランプ大統領誕生の際にも話題になったこの作品。
イギリス人作家ジョージ・オーウェルが書いたこの小説は、70年の時を経て、古くなるどころか、科学技術の発展を背景にして現実味を帯びて迫ってくるように思われます。
政府の完全監視・管理下に生き、政府が作った「真実」を信じ込み、そこから外れた者たちは静かに消えていく世界。
あなたは何を感じ、何を思いますか?
クチコミ
果たして我々は正しく世界を認識しているのか、自己のアイデンティティを揺さぶるインパクトある一冊です。
Amazon Customer
(https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%80%E4%B9%9D%E5%85%AB%E5%9B%9B%E5%B9%B4-%E6%96%B0%E8%A8%B3%E7%89%88-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AFepi%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB/dp/4151200533/ref=cm_cr_arp_d_pdt_img_top?ie=UTF8)
わたしを離さないで / カズオ・イシグロ Kazuo Ishiguro (2006年)
早川書房
わたしを離さないで
カズオ イシグロ (著)
土屋政雄 (翻訳)
優しい先生たちに囲まれて、たくさんの仲間たちと平和で平凡な寮生活を送る子供たち。
だけど振り返るとどこかぎこちなくて奇妙だった。。。
タイトルから、恋愛小説なのかな?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その実は、人間の生存や心に関わる深いテーマを持った作品です。
着想もさることながら、主人公の回想や現在の物語を行き来する中で、次第に読者の中に釈然としないものが生まれ、それが大きな違和感となり、衝撃的な世界を暴き出す、という流れの自然さに、素人ながら、カズオ・イシグロさんの巧みな構成力と繊細な描写力を感じ、作家としての凄みに圧倒されました。
ノーベル文学賞を受賞したイギリス育ちの日本人「カズオ・イシグロ」さんの代表作です。
クチコミ
読む前と読んだ後で、完全に自分が変わってしまったと体験した初めての小説。人間の底意地の悪さ、傲慢さ、残酷さ、無力さに完膚なきまでに打ちのめされると同時に、不可抗力でそうなってしまう状況、その中でさえ、人間だからこその、美しい思い出があることに、心が引き裂かれるような矛盾とある種の救いを感じた。
パンダの背中(https://www.amazon.co.jp/%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%81%97%E3%82%92%E9%9B%A2%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7-%E3%82%AB%E3%82%BA%E3%82%AA-%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%82%B0%E3%83%AD/product-reviews/4152087196/ref=cm_cr_dp_mb_show_all_top?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews)
歌うクジラ / 村上龍 (2010年)
講談社文庫
歌うクジラ(上下巻)
村上龍 (著)
タイトルからは想像できない、壮絶な小説です。
「クジラから不老不死の遺伝子を人類が発見した。」
という設定からも分かるように、この小説の中の世界はどこか奇想天外なのですが、全くあり得ない、とも言いきれない現実味を感じさせます。
だからこそ、恐ろしい。
人間の中にある凶暴性、狂気、自我と驕り。
そして人間のぬくもり。
そんな「ヒト」としての根源を見つめなおすとともに、これからの人間の生き方を考えさせられます。
クチコミ
自分的には多分これ以上のディストピア物にはもう出会わないんじゃ無いかと思わせる傑作。ディストピア物としても読み応えがありますが1人の少年を中心とした冒険物でもあると思います。何度か読み返す事がありそうな傑作。
長野尚行
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まとめ
古典から現代日本を代表するものまで、ディストピア小説の名著を3冊ご紹介しました。
どれも重たいテーマですし、読後感もどっしりとしていますが、一度は読んでおきたい、そしてきっとまた読みたくなる、そんな骨太な作品です。
ぜひじっくりと向き合って、理想の未来について考えてみてください♪
- 『一九八四年』ジョージ・オーウェル / ハヤカワepi文庫
- 『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ / 早川文庫
- 『歌うクジラ』村上龍 / 講談社文庫
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